スキップしてメイン コンテンツに移動

WOMAN in ARTLAND vol.7 アロマセラピスト すとうえりさん / Aromatherapist Eri Suto in Bali

7人目のArtlandな人々は、私と同じくインドネシア・バリ島で暮らすアロマセラピストのえりさんにお話を伺いました。
私のえりさんの印象は、ふわっと香る花、柔らかな木洩れ陽のような人です。そして、そんなえりさんの作るエッセンシャルオイルやフラワーウォーターを肌にのせると清いバリ島のお寺にいる気分になるのです。今、世界がとても不安定な状況の中、私が安らぎを感じるのはこの清らかな場にいるような心地よさ。この数日、えりさんのfive elementsのプルメリアのフラワーウォーターをスプレーしては私の周りをtemple(寺)に変えています。

そして、とてもラッキーなことに、私の周りにはぎゅっと優しく強い想いを込めてモノ作りをされている方が沢山います。そんな作り手のことを知って商品を選ぶことができて、幸せだなと思います。




1.    えりさんのお仕事と、それをはじめることとなったきっかけをおしえて下さい。

私は植物からの抽出物である「エッセンシャルオイル」や「ハーブウォーター」を用いたアロマセラピーを通じて、心と体の健康管理や人生がより良くなるための「気づき」のアドバイスをしています。

私がアロマセラピーに出会ったのは、20代のはじめに自分探しの旅に出たカリフォルニアのバークレーでした。まだ若かった私は外国で暮らすプレッシャーもあり、心と体のバランスを崩していました。そんな時にヨガの先生でもあり、アロマセラピストでもあるアメリカ人の友人がアロマセラピートリートメントを施してくれました。優しいラベンダーの香りと温かい手に包まれていくうちに、暗雲の間から日差しこぼれるような、そんな不思議な感覚を得る体験をして、自分自身をもっと大切にしていこうという気持ちになりました。
友人が私に施してくれたように、人に「気づき」のきっかけを作れるセラピストになりたい、とアロマセラピーの学びがはじまりました。

  
2.    このお仕事(five elements)を通して伝えたいメッセージは何ですか?

私たちの母でもある地球への「愛と感謝」。
アロマで用いる「エッセンシャルオイル」や「ハーブウォーター」は、自然界からのギフトで、その一滴には植物のエネルギーが凝縮されています。精油を身近に感じることで、人は自然の一部分であることを思い出させてくれます。自分が自分であれると、この地球に存在する動物、植物、鉱物のエネルギーと共存していることを知り、元気で生きていることに感謝の気持ちが湧いてきます。
このバランスの取れた好循環の流れを、アロマを通して伝えたいです。



3.    バリ島での暮らしで一番好きなことは何ですか?

温かい風土特有の「大丈夫」、「心配ないさ」精神。
インドネシア語では「Tidak apa apa(ティダ アパアパ)」、バリ語では「Sing ken ken(シン ケンケン)」。
(沖縄では「ナンクルナイサー」、ライオンキングにも出てくるスワヒリ語の「Hakuna matata」も同じ意味。)
太陽のエネルギーをいっぱい受けてぐんぐん育つ植物たちと海や自然に包まれて、自分らしく正しく生きていたら、「大丈夫、心配ないさ。自然とあるべきようになるもの」という気持ちになれる。
それがバリ島で暮らす魅力で、私が一番好きなことかな。


4.    人生に欠かすことのできない3つは何ですか?

人は時間とともに変化していますので、若い時と今、そしてこれから先の未来では価値観も多少変わってくると思うのですが、今40代最後の時期を過ごす私にとって「人生に欠かすことのできない3つ」は、「愛」「健康」「お金」かな。

「愛」っていろんな形があるけれど、一番身近で学び育めるのは「家族愛」とか「恋愛」だと思います。自分の家族、とくに親や子供を思う気持ちというのは、特別な思いがあります。私は犬や猫が大好きで家族の一員として暮らしているので、動物との関係からも「愛」を学んでいます。他者を思いやり、愛おしい気持ちになって、それを表現する。そういう「愛」する気持ちが育まれて、地域、社会、さらには地球へと繋がっていき、世の中がさらに良くなると思います。そのためにも、まず自分が自分を丁寧に愛してあげたいです。

心と体の「健康」があってこそ、人生は楽しめるものだから。

最後の「お金」っていうととても現実的だけれど、お金はエネルギーの形だと思うので、良い循環をしてこそ、良いお金が入ってきて、そしてやりたいことが出来て、人生をより豊かにしてくれると思います。
私はアロマラピーという仕事で人のために役に立つことができたなら、「お金」という良いエネルギーを受けとることが出来ると考えています。


5.    今思う、こうあったらいいなという願い(ご自身についてでも、世界についてでも)は何ですか

今、世の中がコロナウィルスの影響で今まで経験したことのない事態に局面していて、ひとりひとりがどれだけしっかりと自分でいられるか、自分を守れるか、という課題があると思います。
私も今一度自分の生き方、あり方を考えています。
やはりひとりひとりの意識が向上してこそ、全体が上がっていくのだと思うので、私自身、自分の置かれた環境の中、謙虚な気持ちで、自然と共存しながら生きていきたいと思っています。
やさしい愛が広がって、世界全体がより良くなることを祈っています。

えりさんのブランドfive elementsのインスタグラム



コメント

このブログの人気の投稿

Woman in Artland vol.11 ChonTea ファウスティン・タン/Faustine Tan

 Artlandな人びと、11人目のWoman in Artlandは、インドネシア・バリ島でChonTeaとして活動しているファウスティン・タン/Faustine Tanさんです。お茶を通して、とてもワクワクする非日常へ導いてくれるChonTeaのワークショップは、まさに一杯のお茶の中にアドベンチャーを感じる"adventures in a cup of tea"のとおり。大の日本好きで日本へは10回以上行ったことがあるそうで、お抹茶の点て方もここバリ島でおしえています。 初めて会った日にワークショプを一緒にしてみようよ!の話になり、4月17日に我が家の庭で開催決定。家庭でできる お茶の循環ワークショップ"Circle of leaf"も一緒にします 。 1. ファウスティンさんについて、そしてChonTeaの始まりをおしえてください。  Please let us know about you and how you started ChonTea. My name is Faustine, 35years old and I lived in between Bali and Bangkok for the past 9 years, this is the first year I did not take any flight due to pandemic, but soon. My Mother originally from Surabaya, so I grew up in Surabaya, Jakarta and Malaysia. I start my first job when I was in University at The London School of Public Relations, as a junior journalist for a local newspaper in Jakarta and then move to UNICEF as a trainee and grown my corporate career there for 4 years, decided to move to Bali in 2009, helping my family in wooden ...

Woman in Artland vol.9 y'z PALETTE Yasco Kanehiraさん

Artlandな人々、9人目のWoman in Artlandは、インドネシア・バリ島在住のアーティストYasco Kanehiraさんです。私もYascoさんのスタジオ y'z palette で絵付け体験をさせてもらったり、この外出自粛中もYascoさんの素敵なティーポットでお家時間を楽しく彩ることができました。 「それぞれがそれぞれに素晴らしく美しい。」は、Artland IKIのメッセージ、celebrating our diversityの想いと同じです。 バリ島ステイプログラム 中に、 y'zpaletteのワークショップ に参加もきっと楽しいと思います! Yascoさん。ショップ兼ワークショップスペースのy'z Paletteにて。 1.Yascoさんのお仕事と、それをはじめることとなったきっかけをおしえて下さい。 絵描きです。離れて暮らす祖父が同じ大学の日本画を専攻し、絵を描いていました。私は文字が書けない頃からその祖父と絵手紙でやり取りしていたそうです。誰にでも得意な事がある、得意な事を伸ばそうという教育を受け、それを生かして一生を暮らせるように、という母の思いもあり、直接的なコミニケーションよりは手紙や絵で想いを形にする事が好きで、絵を何時間でも描いている子供でした。コンクールや応募も積極的に参加させてくれ、全国区の賞を取ったりしました。高校の3年生が終わる際に初めての個展を開催しました。 2.このお仕事を通して伝えたいメッセージは何ですか? 世の中ではコミニケーション能力が大切で重視されます。実際それがあれば生きて行けるようにも感じます。しかしながら(私もその一人ですが)、人とのコミニケーションがあまり得意ではない人達も一定数います。私は自分が得意な事、自分が心から好きな事、一生かけて貫きたい仕事に出会えて、大変幸福だと思っています。得意分野を誰もが見つけられ、或いは探して行く事が人が平和に幸福に生きて行く糧になると考えています。直接的なコミニケーション能力は低くとも、誰しもそれに代わる能力があるはずだと信じています。諦めないで探して欲しい。 3.Yascoさんの進む原動力は何ですか? 私の制作の原動力は、人との色々な関わりの中で生まれた感情や揺らぎ、です。 4.バリ島での暮らしで一番好きなことは何ですか? ゆっくり流れ...

WOMAN IN ARTLAND vol.1 鬼凧制作者/Onidako maker 斎藤あゆみさん/Ayumi Saito

Artland IKIのメッセージである【多様性を祝福しよう!/Let's celebrate our diversity!】を、Artlandの人々の紹介というカタチでも始めたいと思います。 第一弾は、壱岐島のシンボル、鬼凧作りをされている斎藤あゆみさんに聞いてみました。 1. あゆみさんの鬼凧作りについておしえてください。 Please tell us about Ayumi-san's demon kite making. 祖父祖母から受け継いで壱岐の伝統工芸品を作っています。今は祖母と2人で作っています。鬼凧はもちろん字の通り凧揚げもしてますが魔除けの意味もあります。無病息災、家内安全の意味があり、地元では民宿や家の玄関に飾っている方が多いです。 I make traditional crafts of Iki inherited from my grandfather and grandmother. Now I make Onidako the kite with my grandmother. The kites are made to fly, but they also have the meaning of amulets. They are for  health and family safety.Many local people decorate their home entrance area with Onidako. 2. 休日はどんなことをして過ごしていますか? What do you do on your holidays? 福岡で仕事をして休日に壱岐で仕事しています。夜友達とご飯食べにいくのは楽しみです。 I usually work in Fukuoka and work in Iki on my holiday. I also enjoy going out for dinner with my friends at night. 3.今行きたい旅先は? Where do you want to travel now? 京都。何度も行っているが京都の雰囲気が好き。 Kyoto. I've been th...